赤ちゃんのこと

赤ちゃんの頭を揺さぶらないで

#大人と違う赤ちゃんの特長ってなに?ー 8つの特性 ー
#頭と首

大人を8頭身とすると、生後すぐの赤ちゃんは4頭身です。そのため赤ちゃんの頭は相対的に重く、重心が高いので、転んだときなど他の部位よりも頭に外傷を受けやすいのが特徴です。特に脳を保護する頭蓋骨がやわらかく頭蓋骨の内側と脳との間の隙間が広く、また、脳血管はまだ十分に発達していないので、赤ちゃんの頭への強い衝撃で、脳障害がおこったり、その結果、後遺症が残ったりすることがあります。1974年、アメリカの医学会から始まり、その後、海外の多くの医学会でも「揺さぶられ症候群」という学説が報告されました。これは、親や他の擁護者が子育てに疲れ、カッとなったときなどに、赤ちゃんのからだをつかんで頭を前後に強く揺らすことで、頭が前後に激しく揺さぶられ、脳の血管が切れて出血を起こし、硬膜下出血やくも膜下出血を起こすことがあります。また、目の中にある血管から出血し、網膜出血を起こしたり、視神経が傷つくことで、視力を失うなどの障害を残すことを指摘しています。

では、「高い、高い」といった普段のあやし行為で、乳幼児揺さぶられ症候群は起こるでしょうか?答えはノーです。普段の子育ての中のあやしでは、赤ちゃんの脳の血管がきれるほどの力で揺さぶることはないからです。ただし、「高い、高い」は、赤ちゃんを落としてしまう危険性がありますので、あまりおすすめできません。