赤ちゃんの不思議な能力/ 赤ちゃんは人の顔が大好き
赤ちゃんのこと

赤ちゃんは人の顔が大好き

#赤ちゃんの不思議な能力

生後すぐの赤ちゃんの視力は強い近視なのでぼんやり見える程度。まだ目からの情報を処理する脳の働きが十分でないため、ものを見てもまだはっきりと認識できていません。

そんな赤ちゃんがどんなものに興味を示すのか、いろいろな絵や図形などを見せたところ、その中で赤ちゃんが一番よく反応したのは人間の顔の写真や絵だったという研究結果があります。人間の顔を単純化して描いた絵を見せて視線の動きを観察したところ、赤ちゃんが一番じっと見たのは顔、とくに「目」と「口」の部分でした。次に、目と口を描いていない顔の絵を見せると最初に見せた絵よりも関心を示さなかったそうです。

「乳児の顔の走査」(Salapatek,1975にもとづく)

赤ちゃんは、まだ、よく見えていない時期から、もう人の顔を認識する能力があり、特に目と口元をじっと見つめるようです。赤ちゃんにじっと見つめられると、こちらもつい抱っこしたくなります。赤ちゃんはたくさんの顔を好んでみるうちに人を見分けていく練習をしていると考えるとこれは赤ちゃんのすごい能力のひとつと言えるかもしれません。

※この内容は小西先生の下記の著書を参考にManabiyaがまとめたものです。
小西行郎著. 『知れば楽しい、おもしろい赤ちゃん学的保育入門』. フレーベル館. 2006. 111p